訪問介護と訪問を比較
訪問介護とは
自宅にヘルパーが訪問して食事介助や排せつ介助、入浴介助の身体介護と、掃除や洗濯、調理や買い物といった家事のサポートの生活援助を行う訪問介護は、自宅で生活することが難しくなってもこれまで通りの生活が続けられるようにサポートする、介護サービス事業に欠かせないサービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランにもとづいて必要な介護を提供していきますが、訪問介護の対象者は要介護1~5までの人と幅が広いのが特徴です。
訪問介護のメリット・デメリット
入所型施設の場合は利用者が多いため画一的な介護になってしまいますが、訪問介護は利用者の自宅で行うため、一人一人に合わせた介護を提供していきます。必要なサービスや置かれている状況はそれぞれ異なり、家事のサポートを行う生活援助は各家庭のやり方に合わせて行うため柔軟な対応力が養われます。また、直接利用者の自宅を訪問し、終わったら直帰と、ライフスタイルに合わせながら働くことができるため、子育てや家庭と両立させながら働けるときに働く、ということも可能です。
訪問介護は施設や事業所に所属して行いますが、実際に介護を行うときは1人で行います。施設介護のように多くの職員と連携しながら介護を行うわけではないため、人間関係の摩擦も少なくトラブルもほとんどありません。介護業界は人間関係が原因で離職してしまう人も多くいますが、訪問介護は職員間のトラブルがほとんどないため、自分のペースに合わせながら長く働き続けることができるのです。
しかし、訪問介護はメリットばかりではありません。それなりにデメリットもあります。訪問介護の仕事は食事介助や排せつ介助などの身体介護と掃除や洗濯といった生活援助がメインになりますが、訪問する家庭ごとに環境が違い、やり方やこだわりもあるため、同じ内容の仕事であってもやり方がまったく違う場合もあります。
柔軟な対応力が身につくのは確かですが、最初から上手くいくわけではないためそれなりに苦労もあります。また、利用者の要望通りにきちんと対応しているつもりでも、利用者にとっては納得がいかず苦情が出ることもありますし、決められた時間内に指定されている介護を終わらせなければならないため、プレッシャーを感じてしまうこともあります。掃除や調理だけなら1時間以内で終わらせることができますが、オムツ交換などの排せつ介助や食事介助も行うとなれば、効率良くすすめなければ終わらせることはできないでしょう。時間内に決められた介護をきちんと終わらせるためには、ある程度のスキルや判断力が必要になります。
「訪問」との違い
このように訪問介護は介護の内容や時間が細かく決められているため、利用者にとって快適な介護サービスの提供を心がけつつも効率性をより重視する傾向がありました。しかし、時間の枠にとらわれず、必要なときに必要な量の介護を行える「訪問」なら柔軟に対応できるため、利用者に不快感を与えることはほとんどありません。また、急変など緊急の際にもすぐに訪問できるので、利用者や家族にとっては心強い存在です。
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